昆布屋さんドットコム

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昆布にまつわる豆知識

昆布にまつわる豆知識

昆布の歴史、語源

ここでは、昆布の歴史、語源について研究してみましょう。

歴史上の昆布

「昆布」という文字がハッキリと書物に初めて登場したのは、奈良時代の797年作成「続日本書紀」だと言われています。
715年に、蝦夷(現在の北海道)の須賀君古麻比留(すがのぎみこまひる)という複雑な名前をした人物が朝廷に昆布を献上したと書かれています。
これが最古の記述となっています。
献上昆布の里として知られる、僕たちの住む町の歴史でもあります。

献上昆布

昆布の語源

語源については、ハッキリとした事が分かっていないというのが現状のようです。
幅の広い海藻を指す「広布(ひろめ)」を音読みして「コウフ」となり「コンブ」に変化した、また、アイヌ語の「コンプ」が中国へ渡り、それが再び日本へ逆輸入されてコンブになった、など言われています。
個人的にはアイヌ語が由来だったのではないかと思っています。
なにしろ、北海道の道南地方はアイヌと深い関わりがあるからです。
真昆布の産地で知られる函館市南かやべ尾札部町(旧南茅部町)は、現在でも地名や河川の名前などにアイヌの言葉が用いられており、名残を伺い知ることができます。
尾札部(オサツベ)ももちろんアイヌが由来になっています。

アイヌ

真昆布のふるさと 南かやべ

函館市南かやべでは、町の至るところで縄文時代の遺跡が発見されています。
写真の中空土偶は北海道初の国宝となり「茅空(かっくう)」という秀逸なネーミングで親しまれています。
南かやべ「道の駅」の隣にある縄文遺跡センターで公開されています。
そして、数々発見された遺跡の中から、昆布を食用としていた痕跡が発見されました。
3000年以上前から、昆布が採取され、食べられていた歴史が分かったのです。

中空土偶

全国に広がる昆布

室町時代以降、造船技術が発達すると北海道の松前から船に乗せられた昆布が本州へと頻繁に運ばれていくことになります。
船は「北前船(きたまえせん)」といいます。
昆布が運ばれる航路を「昆布ロード」といいます。
昆布はまず敦賀や若狭に運ばれ、そこから陸路で京都に運ばれました。
北前船はさらに進み、終着点である大阪に行きます。
そこで様々な交易が行われていました。
大坂で昆布の加工会社が多いのはこのためです。

全国に広がる昆布

沖縄と昆布の関係

沖縄での昆布の消費量は、日本第2位です。
つい最近まで1位でした。
なぜ、北海道の昆布が遠く離れた沖縄で消費されているのか不思議だと思いませんか?
そこには、ちょっとした偶然のエピソードがあるのです。
大阪に運ばれた昆布が、取引相手を失っていると、そこに偶然居合わせた沖縄からの砂糖を積んだ船と荷物を交換したのがキッカケだと言われています。
豚肉と昆布が凄く合うという事で沖縄での消費量が増えていったそうです。

鍋だし囲い昆布

昆布の種類

昆布といってもいろんな種類が存在します。

昆布は養殖と天然に分けられる

天然昆布とは、 その名の通り、自然環境の中で自生して成長した昆布の事を言います。
温暖化や、それに付随する台風増加などの自然環境の変化により、年々採取量が減少し、資源の枯渇が問題となっています。
それに対し、養殖昆布は海中に漂う天然昆布の種を採取し、ある程度の大きさになるまで陸上で育てられ、再び自然の海に戻して成長させた昆布の事を言います。
天然昆布は天候などに生産量が左右されるため、生産量の安定のために養殖昆布が始められました。
この養殖昆布が発祥したのは、函館市南かやべです。

天然真昆布

函館市南かやべは養殖昆布のふるさと

昆布の養殖技術は、南かやべ尾札部町が発祥です。
養殖技術の発展には、漁師達の切実な想いが込められています。
もともと、町の漁師は全て天然昆布漁で生計を立てていました。
しかし、台風や温度、降雪量など、様々な自然の影響を受け、天然昆布はその年によってたくさん採れたり全く採れなかったりと、非常にムラがあるものでした。
それが町の天然昆布の希少性を高めていた要因だったのかも知れませんが、生活がなりたたず、昆布漁を辞めてします漁師が増えて来ました。
その時に、安定的に昆布を採取出来るように開発されたのが養殖昆布なのです。

養殖昆布

天然昆布と養殖昆布の違い

天然昆布は濃厚、養殖はサッパリ味というのが世間一般で言われている大雑把な違いです。
しかし、養殖昆布は天然昆布に似せて開発された訳でも、天然昆布を越えようと開発された訳でもありません。
養殖昆布が発達した理由としては天然昆布の不安定な生産量を補うためですが、高価な天然昆布だけではなくリーズナブルに使ってもらえる美味しい昆布を目指して作られたという理由もあります。
むしろ、「まったく別物の昆布」だと思って下さい。
天然が良くて養殖だから悪い、なんて言う昆布加工屋さんがいますが、そんな事はありません。
漁師達が心血を注いでいるのは、むしろ養殖昆布の方なのです。

業務用真昆布

種類によって使い方をわける

天然昆布、養殖昆布、それぞれに特徴があって、適した使い方や加工法も違ってきます。
その辺の見極めが出来てこそ、昆布の職人と言えるでしょう。
「天然昆布しか扱わない」というお店もありますが、昆布の良いところを知らないお店かもしれません。
私達は「養殖(ヨウショク)」という呼び名がいけないのではないかと思います。
どこか安っぽく感じさせるイメージがあるような気がします。
さきほども言いましたが、漁師達がより手間暇かけて心血を注いでいるのは天然昆布ではなく養殖昆布なのです。
もっと違う呼び名があったなら、全然違う印象だったかも知れません。

汐吹き昆布

いろいろな産地の昆布

私達はもともと昆布屋を営んでいましたが、昆布屋という職業柄、各地方で採れるいろいろな昆布を使ってきました。
私達がこれまで実際に使用してみた昆布の違いを表にしました。
表に書かれているのはあくまでも主観的な記載です。
どうしても真昆布を押してしまっている感が否めないですがご了承下さい(笑)
とろろ昆布やおぼろ昆布、刻み昆布や塩昆布、商品開発を兼ねて様々な種類の昆布を使い、どれが何に適しているかを見極める作業は今でもやっています。
昆布は毎年同じものが採れるわけではなく、自然の力で育つものですから、使ってみなければ分かりません。
しかし、手前味噌ではありますが、やっぱり真昆布が一番良いなぁ。
私達が真昆布の産地で生まれたから、という訳ではありません。
クセの無い旨味、上品で清澄な出汁。
やはり「違う」と感じます。
飲んでも美味しい出汁が取れる昆布は、真昆布がベストです。
自分が生まれた環境に感謝するしかないです。
子供の頃はなにもない町だと思っていましたが、今となってはこの町に生まれて良かったです。
ここには何でもあるんですよね。

いろいろな産地の昆布

昆布の加工の歴史

今となっては、塩昆布はおにぎりの具として人気ですし、だし昆布はもちろん、様々な加工がされた昆布が販売されています。
それでは昆布の加工の歴史はどんな感じなのか調べてみました。

昆布の加工 漬け前(つけまえ)

市場で販売されている昆布の色々な商品を見ていると、使用原料のところに「醸造酢」ってあるのが結構多いと思いませんか?
なぜ、酢が?
そう思ったことはありませんか?
実は、昆布にお酢を使うのには、深い理由があり、古い歴史があります。
それは鎌倉時代、昆布ロードを通って北海道から本州へ昆布が運ばれて来た頃に遡ります。
当時、船に昆布を積み込むにあたり、現代のような梱包技術はありませんでした。
その為、航海中に波をかぶったり、雨に打たれたり、または湿気などで、昆布にカビが生えてしまうことが多くありました。
本来ならば処分しなけりゃならないんでしょうが、当時から昆布はとても高価なものだったので、昆布の加工業者はどうにか、カビてしまったものを使えないかと考えました。
そこで登場したのが、昆布を酢に漬けこんで、殺菌しつつ保存をきかせる方法です。
それを「漬け前(つけまえ)」といいます。
そして、酢に漬けて柔らかくなった昆布の表面の、カビが生えた部分だけを削り取ろうとして、昆布を薄く薄く削る技術が発達していきました。
それが「おぼろ昆布」であったり「とろろ昆布」の起源です。
職人の「もったいない精神」が生み出した技術だったんですね。
ちなみに、昆布の加工技術が発展すると同時に、昆布を削る刃物産業も発達していきます。
大阪の加工会社付近に、刃物の業者多いのはその為です。

がごめとろろ昆布

加工職人の漬け前経験談

昆布屋さんドットコムの加工職人に漬け前経験談を聞いてみました。
「修行中の頃から、漬け前は毎日しています。
お酢を張った水槽に、昆布を通し、絶妙な浸かり具合で、1日から3日、長くて1週間程度寝かせ、良い塩梅になったのを見計らって加工に移ります。
僕は個人的にこの作業は好きです。
昆布を1枚1枚見て、厚さなどを判断し、漬け具合を調整するのが楽しいです。
もちろん、最初は失敗する事がたくさんありました。
毎日気温や湿度も変化するし、それによって浸かり具合が違うので、毎日同じように漬ければ良いというもんじゃありません。
その判断をして上手くいった時が楽しいのです。
刻み昆布など、昆布を柔らかくしないとなかなか加工出来ないものには、大体お酢を使います。
僕は米酢を多く使うのですが、加工会社によっては使うお酢も様々だと思います。
匂いや味は酸っぱいのかと言いますと、そんな事はありません。
とろろやおぼろは、乾燥させずに酢に漬かった昆布を削ったものなので、お酢の香りはします。
各加工会社の商品の違いは、この香りや風味、旨味の出し方、漬け方などが違いになっています。
製法は手加工か機械加工、その2つぐらいで、どこも違いはあまり感じません。
しかし、刻み昆布にしろとろろ昆布にしろ、決定的な違いになるのは、原料です。
化学調味料を使用して加工している物は、安価な素材を用いているため、素材で勝負をしているとは言えません」
とのことでした。
「使う昆布」が決定的に違いを生み出すのなら、皆良い昆布を使えば良いじゃないかと思うかも知れませんが、そこが難しい。
良い昆布は想像通り値段が高いです。
コストが一気に高くなり、販売価格に影響を及ぼします。
たくさんの商品が安価で販売されている現代で、いくら良い物を使っているからと言って、あまりにも値段が高くてはなかなか売れません。
そこを攻略していくことが加工を行う職人の醍醐味でもあるのかもしれません。

函館昆布漁

昆布と美容の関係

最後に、みなさんが気になる昆布と美容の関係について調べてみました。

昆布が美容に良い

昆布には甲状腺ホルモンの原料になるヨウ素がたくさん含まれています。
甲状腺ホルモンが不足しがちだと肌がカサカサになってしまうので、適度に昆布を摂取することによって、美しい肌を保つ新陳代謝が活発になります。
さらに!
昆布にはビタミンB2も含まれているので、お肌にとっても良いと言う訳です。
注意としましては、過剰な昆布のヨウ素の摂取は、逆に甲状腺に障害をもたらす危険性があるので適度な量を摂る事が肝心です。
またストレス軽減に一役買うカルシウムも含まれています。
さらに、ビタミンやカルシウム、さらに便通を促す食物繊維が豊富に含まれている昆布はダイエット食にもピッタリな食材です。
しかし、そんなカラダに良い昆布も「摂り過ぎ、食べ過ぎ」はいけません。
「ほどほど」が何事も大事なのです。

昆布で美容

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