私達は生まれながら北海道の昆布の町で生まれ、昆布とともに育ってきました。
子供の頃から昆布がとても身近で、大人になってからも昆布が身近にあると思っていました。
実際、大人になってから昆布店を開業しました。
昆布を販売する、というのは私達の長年の夢でもあったのです。
しかし、現実は厳しいと言わざるをえませんでした。
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昆布が売れない!
子供の頃から身近にあった昆布を売って、昆布屋を作ろうと思ったのは今からもう10年以上前。
私の弟とともに始めました。
弟はもともと昆布加工店で修行を積んでいたこともあり、そのときの顧客や人脈を活かし、まずまず順調な開業でした。
当初は業者様向けの卸専門でしたが、ある日、弟が「小売もやってみよう」と言い出したのです。
しかし、小売はなかなか残念な結果となりました。
厳しかった小売
小売の方法はいろいろ取りましたが、ネットショップなども展開しました。
卸専門のときには経験したことのなかった、クレームや返品も経験!
いろいろ勉強となりました。
結果として言えることは「売れない!」ということです。
同業者と話す機会も多々ありますが、みな口を揃えて言います。
「年々、売上は減っている」と。
だし昆布の売上は年々減少
小売を始めても、売れるのは塩昆布、とろろ昆布などが中心。
それもひと昔前に比べて格段に売上は落ちています。
最も利益の高いだし昆布などは、本当に売れません。
年々売上は減少していく一方でした。
だし昆布が売れないのは、昆布でだしを取るのが面倒くさい、だしを採ったあとの昆布を捨てるのが面倒などいろいろな理由があります。
そもそも、今の時代、昆布を使用する家庭が非常に少なくなっています。
私達が、だしを採った後の昆布で佃煮も簡単に作れますよー!といくら訴えても、なかなか腰が重いのが現実です。
昆布の産地は気にしない
昆布は、近所のスーパーで安価なものからちょっと高価なものまで幅広く売っています。
普通の御客様はスーパーで売っている昆布でも満足されます。
普通の御客様は産地などそれほど気にしません。
お手頃な価格で、普通に美味しければそれで満足なんです。
なので、わざわざ送料も出して、通販などで買うほどでもないのです。
むしろ、インターネットでわざわざ昆布を買ってくださる方は、昆布通です。
産地や、こだわりのある御客様が多い印象でした。
私達はそういった昆布通の御客様と接することができたのは嬉しかったです。
私達は白口浜真昆布という道南の高級昆布を販売していたので、そういった昆布通の方にも納得して買っていただけたというのは嬉しかったですね。
昆布の素晴らしさを改めて伝えていきます。
そんなわけで年々生産量も売上も減少している昆布ですが、私達がなんとかその良さを伝えようと頑張っています。
ただ、無理に小売にこだわる必要はなく、何かそのへんで頭を使ってやっていきたいと思っています。
昆布の今後は明るいものとなるべく頑張っていきたいと思っています。